『コンビニ人間』、読んだ
おもしろかったですね、風刺的というには上品で、問題提起というにはさらりとした手触り
いろいろなところで聞いていた「ダメ男」のダメ方向が予想外でわらったけども、このお話にぴったりでした
けっこう前に借りたのに、けっきょくぎりぎりまで読まなかった……けど、さくっと二時間くらいで読める作品だとおもいます 文章もすごぶる読みやすい
おもったことをつらつらと書くと、
・妹、ひでえ
・98年に大学一年、でお話は三十六歳のとき ということは刊行された2016年時点でのお話として描かれているけども、六年前ならさすがにもうちょっと周囲に理解があるとおもうし、全体的に描かれている状況が設定より十数年くらい古いかんじがした でもそれによってこの小説の力が損なわれるとはおもわない
・純文登竜門としていいかもねえ
・縄文時代ウケた こんな男世の中にいそう ダメンズっていろんな種類があるんだなあ(こなみ)
・この主人公が今もどこかで『コンビニ人間』として生きているのだろうとおもえるし、そしてそれを祝福できる世の中が、とても生きやすいなあ、と感じる
・お話の中では「こちら」「あちら」とわけていたけど、そのどちらでもない中間層もあるよなあ、などと でもそれを描く作品ではないから、このお話はこれで完成されていると感じる
・上記の点により、書き方がエンタメ的だな、とはちょっとおもった(だから読みやすいというのもあるかな)
・おもしろかったです
・こういう人もいて、いろんな人がいて、世の中が回っているんですよ(こなみ)
・でもこのお話を持ってきて、発達障害のお話、と読むのはなんかちがうかなあ、と
・世の中と折り合いがつけられない人なんてたくさんいるわけで、その中のひとりをクローズアップした話、だとおもうし、こんな価値観があったっていい